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「金嶋さん。ちょっと相談があるんですが…」
ある日 長岡が元気なく話し掛けてきた。
『ん?私に?』
「はい。」
のんびりと答える私を見てもニコリともしない長岡。
よほどの事だろうか?
『取り敢えずランチに…でいいかな?』
「ありがとうございます。」
長岡は一礼した後 自分のデスクに戻って行った。
私は隣にいる笹沼に目を向ける。しかし笹沼は不思議そうに首を傾げただけだった。
『長岡の悩みを聞くのは私じゃなく笹沼じゃない?彼女でしょう?』
多分私は自分の気持ちを振り切る為に笹沼に聞いたと思う。二人は恋人だと確認したくて…。しかし笹沼の返事は軽かった。
「金嶋さん。長岡君には好きな人がいますよ。なんで私が長岡君の彼女なんですか?私の彼はもっとカッコいいんですよ♪」
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