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リヨンに到着して最初の一ヶ月は、俺と、通訳兼アシスタントの現地スタッフ一人。
そして、商社から一人という、少人数だった。
GE社オフィスの一角にデスクを間借りし、GE社のスタッフと混じって仕事を進めた。
新規立ち上げとなるため、事務所選びから、現地スタッフの調達まで、全てゼロからのスタートとなる。
この土地に詳しくない俺は、GE社サイドから出向扱いでやって来たサービス部責任者のアンダーソンと、長年フランスへの企業進出を手がけている遠山商事の提案どおりに、
街のシンボル的に聳え立つ、タワー パールーディユ（Tour Part-Dieu）を筆頭に、日系企業が多く入るパール・デュービジネス地区の一角に社を構えることにした。
中心部からも程近く、なにより、多くの企業が集まっていることから全ての動きがスムーズである。
バビロンＣｏ.の株主でも在る松葉銀行が取りまとめる、リヨン日本人会への登録手続きも済ませ、
本社が用意した、特一級ホテルから、予算圧縮も含めて、オフィスの近くにある中堅どころの日系ホテルへと移る。
それから数日後には、第２陣のスタッフと機材が、日本から一ダースほど送られてきた。
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