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アレはなんだ? コレはなんだ? 鬱積が込み上げてくるのと類似した起伏を描く扇情的衝動。ふと見やれば自分を放り捨てた亡骸が歩いている。ソレはいったい――誰なんだ?
鏡に写るゼリーみたいな私がじんわりと溶けていく夢を見た。目覚めたときベッドの上には瞼を重くした私がいて、それを酷く残念に思った。ただそれだけのこと。
嫉妬に狂って身体に触れてナニカを感じてナニカを失くしてやめて放して死んで死にたくてナニカを変えたくて、少しずつ私が私から離れていく。物語に起こすにはあまりにまとまりを欠いた感情の羅列。私が抱えているのは、ただそれだけのこと。
急な娼婦に姿を変えた私の、これはただそれだけな出来事。
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