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答えに迷う、嘘じゃないとは思うが、受け入れがたい事実だ、見た目、十歳児だけに、実年齢、二百歳というとなんだか信じにくい、大人の気を引きたくて、わざと悪戯する子供のようでもある、話が壮大だけにしっくり来ない。
「まぁ、言葉だけじゃ、信じにくいだろうし、証拠を見せよう」
言うが早いか、シィはコーヒーカップを傾けて自身の片手にぶっかけた。
あっ!! 声をかける暇もなかった入れ立てじゃないにしろ、湯気がたつコーヒーを片手にぶっかけたら、火傷くらいするだろう。
けれど、俺は目の前で起こったことが信じられなかった、シィの手にぶっかけられたコーヒーのは、皮膚に付着する直前、無理矢理、軌道をねじ曲げられて、こぼれていき、床、一面に飛散したまるで、シィを避けるように、傷つことを拒絶され、拒否反応を起こす現象に、ただ、ただ、開いた口塞がらなかたった。
「なんなら、ナイフでも突き立てようか?」
シィが、ニヤニヤ笑いながら言う、俺の反応が楽しくてたまらないのだろう。
「いや、もういい」
もう、いっぱいいっぱいだった、許容量を越えている、とにかく、ひと息ついこうとしたら。
「シィ様、お兄ちゃん、これ見てください」
今まで、無言を貫き通していた、ミィが一枚の紙切れを掲げていた。
大きめの文字で、お兄ちゃんの名前候補と書かれていた、俺は頭を抱えた、嫌な予感しかしなかった。
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