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彼女は、元々の領土で瀕死だったところを、旅の途中だった今の親に拾われ、育てられたようだ。
人に育てられたせいか、彼女は人の習慣を大切にしていた。
中でも大切にしているのは“記念日”だ。
ことある事に“記念日”が増えてしまって、本人も全てを把握出来なくなっている。
それでも、彼女はどうしてもある記念日に拘る。拘るのだが、毎年その日を間違えてしまうのだ。
楽しみにし過ぎて、その日を考え過ぎて、時間が狂ってしまうらしかった。
ちょうど昨日がそうだったのだ。
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