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小部屋から出ると龍麒はノロノロ歩き出した
本堂は角を曲がった所をすぐだ
「ふわあぁぁ…ったく…なーんで神なんだろ俺…」
これは口癖、なにかをしようとすると大抵出てくる
こんなことを言っているが人間をみるたびに
「あれにはなりたくねぇな」なんて言う
なんなら猫になってだらだらと過ごしたい、今も十分だらだらしているのだが
しばらくして本堂につく
大きい部屋に大きな仏像
至って普通の本堂だ
龍麒は仏像の隣にある鈴を手に取ると、念を込めながらそれを振りだした
しゃあん…しゃあん…
優しい鈴の音が町全体に響く
人間には決して聞こえぬ
神にのみ聞こえる
神の鈴の音…
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