☆4月☆

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「今、何されてるんですか?」 「中島くんが担当する、マンションのオーナーさん達の資料作り」 「へえ」 そう言ってあたしのすぐ真横に椅子をつけ、手元を覗き込む 近いッ! 「中島くん?」 「はい?」 すぐ目の前に中島くんの顔 立ってた時はあんなに身長差があったのに、座ってみればそこまで見上げなくても顔が見える …ってことは、足が長いってことよね… 顔はというと、健康的な小麦色、パッチリ大きな二重、スッとした鼻筋、薄い唇 確かに、所長がカッコいいって言っただけはあるな 「何ですか?」 距離を詰め、あたしの顔を覗き込む だから、近いって!!! 心の中で叫んだ 「あのさ…。ちょ~っと…近くない?」 出来るだけ笑顔で伝えてみる 「そうですか?」 笑顔で返された この子、自覚ないの? ハッキリ言わないとダメなのかな 「あのね、悪いけどもうちょっと離れてくれる?」 あたしの言葉に目つきが変わった え…? でもそれは一瞬のことで、またすぐにさっきまでの笑顔
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