☆4月☆

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「点いた」 「…普通に点ければいいじゃん…。そっちの方が早いしさ…」 第一、意味が分かんない 「何?ドキドキした?」 ニヤッと笑う 「するわけないでしょ!」 その笑顔に、思わず顔を背ける 嘘… ホントは、口から心臓が飛び出るんじゃないかってほどドキドキした これ以上一緒に居たら、きっとあたしどうにかなっちゃうかもしれない そう思ったあたしは、コンビニで買った袋を持って立ち上がった 「事務所、帰るの?」 「お昼、まだだもん。それに衣笠ちゃんが待ってるし」 本当は、別に待っていない たまたま一緒の場所で食べてるだけ あたしが中島くんと飲んで休んだ次の日の、衣笠ちゃんの質問攻撃には参った 『なんで中島さんが西山さんの休みを知ってたんですか?』 『一緒に飲みに行ったって本当ですか?』 『本当に何もなかったんですか?』 適当にはぐらかしたけど、それからも衣笠ちゃんの中島くんへのアタックは続いてて、それからは何となくぎくしゃくしてる だから、本当は別々に食べたいんだけど…
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