☆5月☆

32/59
4734人が本棚に入れています
本棚に追加
/734ページ
「蒼生!ちょっと!開けなさいよ!!!」 ガラス戸をバンバン叩く しばらくして、中島くんが姿を現した あれ? さっきと服装が変わってる… 現れた中島くんは、上は黄色、下はグレーのスウェット姿 「うるさい。今何時だと思ってんの?近所迷惑」 「だっ…鍵掛けるから」 「着替えるのに、覗かれたら困るし」 誰がアンタの着替えなんか覗くかっ! 中島くんもタバコを片手にベランダに出てくる 「今日はよく吸うね」 「は?」 「実家でも、やたら吸いに行ってたけど…」 「そぉ?」 前、飲みに行った時もそんなに吸ってなかったよね…? 「実家に居ると、落ち着かないから…かな」 独り言のように呟く 「え?」 「結婚しろだとか、彼女は居ないのか…とか、大人なんだからほっといてくれって思うけど、甥っ子とかに会うのは楽しみだし…。色々葛藤してんの、これでも…」 タバコに火を点け、フーッと息を吐いた
/734ページ

最初のコメントを投稿しよう!