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「蒼生!ちょっと!開けなさいよ!!!」
ガラス戸をバンバン叩く
しばらくして、中島くんが姿を現した
あれ?
さっきと服装が変わってる…
現れた中島くんは、上は黄色、下はグレーのスウェット姿
「うるさい。今何時だと思ってんの?近所迷惑」
「だっ…鍵掛けるから」
「着替えるのに、覗かれたら困るし」
誰がアンタの着替えなんか覗くかっ!
中島くんもタバコを片手にベランダに出てくる
「今日はよく吸うね」
「は?」
「実家でも、やたら吸いに行ってたけど…」
「そぉ?」
前、飲みに行った時もそんなに吸ってなかったよね…?
「実家に居ると、落ち着かないから…かな」
独り言のように呟く
「え?」
「結婚しろだとか、彼女は居ないのか…とか、大人なんだからほっといてくれって思うけど、甥っ子とかに会うのは楽しみだし…。色々葛藤してんの、これでも…」
タバコに火を点け、フーッと息を吐いた
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