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「行ってきます!」
俺は室内に向かってそう声を掛けて、勢い良く家を飛び出した。
高校1年、貝塚宝(カイズカ タカラ)。出陣します!!
「今日こそ起こしてみせる!」
俺はそんな意気込みを口にしながら隣の家のインターホンを鳴らした。
その家の表札には上北と書かれていて、俺の幼なじみの家だという事を告げている。
《はい。どちら様?》
数分して。インターホンから中年女性の声が返ってくる。
「貝塚です」
《あ、宝ちゃん!鍵は空いてるからどうぞ》
「お邪魔します」
俺はその人の言葉を聞いた後。扉を開き、遠慮なく上がらせて貰った。
宝ちゃんという呼び方は今はスルーさせて頂こう。
そして靴を脱ぎ、玄関のすぐ目の前にある階段を上がり二階廊下の1番手前にある扉を勢い良く開いた。
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