第一章 千葉北警察署刑事

8/37
5546人が本棚に入れています
本棚に追加
/378ページ
  「お前が、連続放火魔だな?」 「はっ、放せ」 「警察だ、もう逃げられないぞ」  取って付けたような、やり取りのがあり。酒口の言葉で観念したのか、その放火犯は大人しく逮捕された。  逮捕の翌日、取り調べで全ての犯行を認めてしまう。  酒口にしてみれば、してやったりと同僚の前に立っていた。 「分かった分かった。しかし、何でお前は勤務中にはドジばかりなのに。勤務時間外には、手柄を立てるんだよ?」 「別に、勤務中にドジなんて一度だけですよ」  どうやら、誤認逮捕以外はドジだと思っていないようだ。  だが、それらのラッキーが奇跡的に評価され。千葉北警察の刑事課に配属が決まった。その裏には、交番の方で誤認逮捕以外の酒口のドジは、報告されてなかったと言う事実がある。  もちろん、千葉北警察署の面々も酒口のドジは知らない。  交番としては、厄介者を押し付けた形になる。
/378ページ

最初のコメントを投稿しよう!