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「進級日よ~。オーキーテー。」
「起きてるよ。」
フワッとした声で入ってきたのは此処の管理人。
和夏 欄藩。
その声に突っ込みを入れたのは燥起だ。
「ごめんなさい~。朝御飯よ~。」
ちなみに、私達がかっよているのは<和仲学園>
幼等部、小等部、中等部、高等部、大学一貫の学校だ。
私達は朝食をすませ、特定の鞄を持ち、我先にとはしり出した。
「学士テストやだなあ」
私の独り言に、皆普は「ん?」っと答えて、解してくれた。
「俺はAかBだと思うけど。燥起はAだな。お前はC。」
<学士テスト>というのは、自分の実力をはかるもので、和仲学園の時間割は、1授業30分で、ホームルーム、そして9科目を1科目1限で行い、最後に特進科、と言うのをやる。
その、2限からの9科目を、賢い順にABCとあり、判定どうりのクラスにすすむのよし、基本自由なので、テスト自体、あまり必要無い。
特進科、というのは、忍業、呪業、力業、指業などに別れており、結鹿は忍業推薦、皆普も忍業推薦、燥起だけ呪業だ。
「あ、そういえば二人共、今年から転校生が来るよ。」
燥起が思い出したように二人に話した。
「へ?」
結鹿の気の抜けた返事を見事にスルーし、皆普は燥起に問いただした。
「何でこの時期に?科都市から来るのか?」
「いや。和樺学院からの転校生。」
和樺学院は、和仲学園からそう遠くない所にある。
「それよりさ。」
結鹿は転校生はさておき、新ドラマの話で皆普と夢中になる。
彼女にとって、いや、地球人 にとって、転校生などどうでも良いのだ。
同じ人間に変わりは無いのだから。
そのうち学園につき、進級日式を終え、学士テストの前に、話に少し出た転校生が紹介される。
その子を一言で言うと、〔美形〕。
長い金髪に、青い瞳。
その子は「…神和…です…。」と名前だけ言うと、空いてる席に向かった。
可愛い子が来たもんだ。…と、適当なことを思い、周りを見渡した。
燥起は依然、興味無さそうに書物に没頭し、皆普は私に向かって「テスト頑張れ!」っと、口パクのエールを送ってる。
素直に嬉しいかった。
実は私は皆普の事が好きなのだ。
私も口パクで、「うん!」と返した。
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