プロローグ

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しばらく、黙っていた女の子だったがやがて 「本当にいいんですか?」 と言ったので 「いいんですよ。僕は別のを見てみますから」 とかえした。 女の子が会計に向かう後ろ姿を見て、自分の腕時計を見ると針は我が家の夕飯の時間を指していた。 やべぇ!母さん怒ってるよ。 僕は何も買うことなく、雑貨屋をあとにし、全速力で家に帰った。 家に帰った僕はもちろん母に怒られた。 その日以来、あの雑貨屋には足を運んでいない。 結局、手に取った鍵のようなものがなんなのか気にはなったが、いつしか日常にうっすらと疑問は紛れ込んでいった。
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