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「ついでに顔も見られてるだろな。局長に言ってメンバー交代してもらうか?」
うなだれる2人にケイトは問う。
「いや、今は空きの人員がいないはずだ…このメンバーで行くしかない。」
「ちょっといいか?」
黙っていた安達が口を開く。
「なんでしょう?」
「犯人に顔がバレてるくらいどうということはないんじゃないか?何か支障でもあるのか?」
安達が問いかける。
それに答えたのはエイタだった。
「いえ、顔がバレているとマズいんです。いくら細心の注意を払おうと24時間常に側にいるわけではありません。側に僕らの顔が無ければすぐ襲われてしまいます。」
「なるほど…襲えるタイミングを教えてるようなものなのか…」
再び全員に絶望が訪れる。
「ん?待って、あの時ケイトってスタジオにいなかったんじゃ…」
「そうだ、お前は顔を見られてないんじゃないか?」
ケイトに全員の視線が注がれる。
「少なくとも能力は使ってなかったわよね?」
「…つまりお前のことは相手の情報にない。よし、これでなんとかなる。」
「え?俺…レーザーと相対するの?」
ケイトの顔が引きつる。
「大丈夫、俺達が安達さんから離れなきゃならない時限定だ。」
「それに相手の能力がレーザーと決まった訳ではないわ。」
もうケイトに拒否権はないらしい。
「なんか…俺…どんどん嫌な役回りになってきてる…」
明日のパーティーにおいてのポジションが決まってしまった。
この配置がこの事件の結末を左右することになった。
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