氷+鏡+最強

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その瞬間…ショウがレーザーを放とうとするその瞬間にケイトは氷剣を投擲する。 攻撃に夢中で油断していたショウは一瞬対応が遅れた。 氷剣は肩口に命中。 だが傷は浅いようだ。 それでも効果はあった。 結果、ショウの体がブレたため、レーザーはケイトの右半身よりに発射された。 5本のレーザーがケイトの右半身に殺到する。 先ほどと同様、氷の塊を空中に作る。 だがその大きさは先ほどの数倍だ。 その巨大な塊に3本のレーザーが屈折する。 依然、残った2本がケイトを襲う。 その2本にケイトはなんと、蹴りを繰り出した。 そう、今のケイトの足は氷でできている。 残る2本も足で屈折させる。 うち1本がケイトのわき腹を掠ったが大したダメージではない。 「いってぇ…」 この動きにショウは驚愕していた。 「嘘だろ…初めてだ、5本を捌いたやつなんて。」 そして驚愕は狂喜へと変わる。 「お前なら俺を楽しませてくれるよな!」 ついに両手の指を全てケイトに向けた。 (これは…死んだな。安達さん…スマン…) 諦めかけたその時、 ジリリリリリリリリリ!! 10本のレーザーが放たれる直前、 突然鳴り響く警報ベル。 「この音は…」 ケイトがこのベルの意味することに気付く。 そして2人の頭上から降り出す大量の水。 「な、なんだ!?」 戸惑うショウ。 「火災警報だ。それでスプリンクラーが動いたんだよ。」 それに対し状況を完全に理解しているケイト。 もちろんコレが誰の仕業かは分かっている。 「なんだ、俺の油断を誘おうってか?無駄だよ!」 10本のレーザーが今度こそ放たれる。 「無駄なのはお前の方だ!」 ケイトが両手を前に翳す。 すると、スプリンクラーから降り注ぐ水が全て氷に姿を変える。 その無数の障害に屈折させられ、ついに全てのレーザーは壁を抉るに終わった。
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