氷と鏡のコンビ

9/9

5人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
数分後 能力者用の護送車が到着した。 怪盗パピルスを鏡面牢ごと車に乗せると護送車は能力者用の監獄"アンチ・キャパシティ"通称"AC"に向けて宵闇に消えて行った。 「さ、帰りましょう。今回の任務は終了よ。」 シノが通りに向かって歩き出す。 「なぁシノ…俺らさぁ、3~4時間ずっと見張ってたよな?」 ケイトが呼びかける。 「え?…まあ、そうなるわね。どうして?」 ケイトはシノの隣まで歩み寄ると 「腹減ったからさ、いっしょにメシ食いに行こうぜ!ほら晩飯食べてないじゃん?俺たち。」 と、笑いかけた。 シノは少し嬉しそうな顔をしたが、すぐにいつもの調子に戻って答えた。 「今日はアンタに振り回されたからアンタの奢りね。」 「ええっ?いや、俺ハンマー相手にがんばったじゃん!!」 「当然でしょ?女の子に最前線で戦わせるなんて男じゃないわ。」 「ええー…それなら一人で食いに行こうかな…」 「一回誘ったんだから連れて行きなさいよ!」 そのまま2人のやりとりも宵闇に消えて行った。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加