3354人が本棚に入れています
本棚に追加
/265ページ
目は大粒なビジョンブラッドのルビー色、黒々とした長い髪、子供特有の可愛らしい声。
美少女が卒倒するくらいにアレウスは"美少女"だったんだ。
そんな可愛い美少女アレウスを完全な異性として見ていたんだよね。
一人称が「俺」や「僕」、「オイラ」のスラム街の女の子はいたし、男の子も女の子も混ざって遊んでたし…なんの疑いもなかった。
アレウスが男と知った瞬間から4日間、衝撃的すぎて寝つけないし、食欲も湧かない状態になったんだよ。
「そんなに美少女だったんですか……今のアレウスからは想像出来ないですね…」
「まぁねぇ。 どうしてこうなったんだろう…」
「でも見てみたいです。 小さいアレウスとキュイラスさん」
ん?え?俺もなの?
楽しげに言った楓ちゃんの発言は予想外で、俺は小首を傾げた。
「だって、アレウスとキュイラスさんの小さい頃って絶対に可愛いと思うんです。 一度で良いから見てみたかったなぁ」
そう惜しいとばかりに呟いた楓ちゃんはまた荷造りを再開した。
写真、あるんだよね。実は。
屋敷からこっそり持ち出したカメラで写真を撮ったんだ。
でも、流石にあの写真は見せれないや、うん。
最初のコメントを投稿しよう!