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「んふふーっ」
「プリム、笑うんじゃないよ。 姐様の気に障るだろう」
「そう言うシャロン姐様も笑ってるじゃーん」
ベリアルが去ったと同時に背後から声が。
私は振り返って、見慣れた2人を視界におさめた。
「お前達…仕事は終わったのか?」
「プリムは終わったから報告しに来たんだヨー」
プリムからシャロンへ視線を移す。
プリムが連隊長ならば、シャロンは私の補佐官、このローズクイーンとローズマリーの副船長を勤める女だ。
「あたしも終わったから姐様の手伝いをと思って」
「何やら楽しそうだったが?」
白々しく訊いてやるとシャロンは肩を竦めさせ、プリムが一歩前へ出て来た。
「だって女の戦いってカッコイイじゃん!」
「女の戦いだと?」
「新参者の幹部と、女隊員最強の姐様のタタカイ!」
私は眉をひそめた。
どうやら私の配下の者達は、私とベリアルが一騎打つのを楽しみにしているようだからな。
「四天嬢同士のタタカイってシレツを極めるって!」
「身内同士で戦ってどうする。 そんなもの他の幹部や総統クラスが介入して来て直ぐに鎮圧されるだろう。 それに私はベリアルと戦う気はない」
「でも姐様」
淡々とプリムに言葉をかけているとシャロンが口を開いた。
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