★第3話

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  「陸の男らは皆ベリアルの美貌で不抜けちまってるし、こっちに幅寄せが来てるのはたまったもんじゃないよ」 溜め息をつく。 確かにベリアルは裏社会でも有名で、アレウス殿の妹君だけあって知名度も高い。 軟弱な男共が尻を追い掛けたくなるのも当たり前か。 「だからと言って人で楽しむな。 そもそも…もっともな事を言ってお前達は何を楽しんでいる?」 「「 略奪愛 」」 2人が隠すことなく口にした言葉に気が抜けた。 「………なんの話だ」 「えー? ベリアル幹部ってキュイラス様と元恋人同士なんでしょ。 なんかキュイラス様とベリアル幹部のフンイキもイイ感じって聞くしィ」 「それをあたしらの姐様が華麗に略奪する…キュイラス様になら我らが愛し尊ぶ姐様をやっても構わん。 寧ろ姐様がキュイラス様をお守りする勇姿……素晴らしい」 女ばかりの部隊だから致し方がないだろうが…これがガールズトークと言われるものか? いくら男を蹴散らす逞しさを持っている女と言えど女は女、色恋話は好きなようだ。 「……お前達はドラマの見すぎじゃないのか?」 確かこの2人が今ハマっているドラマも略奪愛を描いたものだったか。  
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