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そう言うやりとりをしていると、高く持ち上げられたアレウスのスマホが鳴った。
この着信音は電話?
アレウスは着信音画面を見るや否や表情を曇らせて電話に出た。
そんな様子だから私は大人しくスマホを奪おうと持ち上げていた腕を下ろす。
「なんだ、どうした?」
いつもの軽い様子から一変し真面目に電話に出たアレウスは、ものの数秒でまた表情が曇った。
「何ぃ!? シャロン達が?! なん……」
声を張り上げたかと思うと焦りでもなく、怒りでもなく、ただひたすらに衝撃を受けた表情を浮かべた。
そして……。
「事故があってセレスの意識が戻らない…だと…?」
「えっ…!?」
セレスさん、が…?
第38話 完
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