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その朝、アリエルは目覚めた。
なんてことないいつもの朝。
けれど、頬には涙を流した後があった。
ベットから起き上がると、その涙の後を手で覆った。
「なんだろう、この、涙」
二段ベットの下ではルームメイトのレイナが眠っていた。
時刻はまだ朝の5時、起きるには少し早い時間だった。
けれどもアリエルはなんだか不安になって、急いで制服に着替えた。
外は薄暗く、その日はなんだか空がうす雲っていて、それが余計に
気分を暗くさせた。
「雨が、降りそうね」
そう言ってアリエルは、自室を静かに出ていった。
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