15人が本棚に入れています
本棚に追加
/61ページ
私は土方さんの布団を少しめくり、
土方さんの額と自分の額に手を当てた。
いきなりのことに土方さんは一瞬目を見開いたが、
何も言わず、ただ私を見つめていた。
(やっぱり…)
「土方さん、昨日多分…川に入りましたよね? 熱ありますよ。私のせいですね…すみません。」
と言い、手をどけようとした瞬間に、
土方さんが私の手に自分のそれを重ねてきた。
「っ!?」
「優香のせいじゃねぇ。…お前の手、冷たくて気持ちいいな。責任感じてんなら、もう少しこのままでいてくれ。そしたら少しはひくだろ。」
と言われ、じんわりと胸が熱くなるのを感じながらも、
私は頷いた。
(このままでいてくれって…
しかも、そんな目で見られたら…///
って、私、なんでこんなにドキドキしてるんだろう…
土方さんの手って、大きくて温かいなぁ。
何か鬼の副長って呼ばれてるのが嘘みたい。
意外と可愛いなぁ。)
そんなことを思いながら、
土方さんを眺めていると、
土方さんが眉間に皺を寄せた。
最初のコメントを投稿しよう!