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2人共、着物姿で腰に刀を差していた。
(…時代劇の撮影かなんかかな…
2人共かっこいいけど…役者さんかなんかかなぁ。
見たことないけど…)
2人は私の側に腰をおろして、
私を品定めをするかのように見た。
(そんなにジロジロ見られると恥ずかしいな…)
私は座り直し、2人に尋ねた。
「あ、あの…ここはどこですか?」
そう聴くと、優しそうな青年が、
仏頂面の人の刀にかかる手を制しながら、
「ここは京の壬生の屯所ですよ。」
と答えてくれたのを聞いて、
状況を理解するのに時間はかからなかった。
「え、ええ!?ま、まさか…タイムスリップしちゃったってこと?」
と叫ぶと、
仏頂面の人が怪訝そうな顔で私の顔を覗き込んできた。
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