一、時を超えて

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2人共、着物姿で腰に刀を差していた。 (…時代劇の撮影かなんかかな… 2人共かっこいいけど…役者さんかなんかかなぁ。 見たことないけど…) 2人は私の側に腰をおろして、 私を品定めをするかのように見た。 (そんなにジロジロ見られると恥ずかしいな…) 私は座り直し、2人に尋ねた。 「あ、あの…ここはどこですか?」 そう聴くと、優しそうな青年が、 仏頂面の人の刀にかかる手を制しながら、 「ここは京の壬生の屯所ですよ。」 と答えてくれたのを聞いて、 状況を理解するのに時間はかからなかった。 「え、ええ!?ま、まさか…タイムスリップしちゃったってこと?」 と叫ぶと、 仏頂面の人が怪訝そうな顔で私の顔を覗き込んできた。
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