恐怖心(仮)

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【駿府城・今川・朝比奈・三浦】   「尾張は飢饉なれど米の貯蓄ありに。」   「清洲城に籠城されたらば落城は難し」   三浦と朝比奈の会話に義元が口を開いた。   「そうだね。逆に我等が先に干上がってしまうね。」   「…ならば、どの様に尾張を」   「30年。織田弾正忠家は斯波家家老から尾張国主へと登りつめた。」   「…。」   「何故たった30年足らずで。の問いは1つ。   信秀が父。信貞が津島を独占したからで有る。 と言う事は?」   「…清洲攻めでは無く津島を?」   「そゆ事さぁ。 抑えるは津島・熱田。 この2つの神社さえ陥とせば     【尾張は破滅】と成る。」     「成る程…」   「進軍経路はっとッ! ここだね。大高。」   「ほぅ。ですから前方に鳴海城の山口殿の調略にて大高城との同一寝返りを行なった訳ですか。」   「朝比奈さんは勘が鋭いねぇ。 大高を最大重要拠点とし 伊勢湾に沿って 熱田・津島に侵軍する。 そして伊勢神宮。」   「先だっての伊勢神宮調略はこの為であったか。」   「そうだね。伊勢湾に権限をもつ神宮とともに海側。陸側と両方で熱田・津島を封鎖する。」   「ならば我等は必ず大高城より進む他無し。」   「そうだね。 だが【信長もその事は気付いてる。】  
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