恐怖心(仮)

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  「竹千代。 先鋒となりし。」   「はッ!」   「ではまず、 松平元康始め朝比奈さん。 沓掛のここより大高城へ兵糧を運ぼうか。 そうだね。兵糧は竹千代が良いね。」   「御意に。」   「大高へ行くにはこの道。 最短街道。 即ち丸根砦・鷲津砦の2つ。」   「はっ!一刻でも早く大高城へ運びます!」   「うむ。織田蹴散らし先手を討つは 鷲津に朝比奈さんと 大高より丸根へ竹千代。 早速取り掛かろうか。」     「親方様。気配を消し兵糧を運ぶならば夜が良いかと。」   「そうだね。大事な食糧だ。少しでも有った方が良いね。 夜にしようか。」   「はッ! では夜刻、第一波である朝比奈隊 元康隊の攻撃合図と同時に鷲津砦の撃破を。」   「鷲津と丸根の煙が 【合戦の合図とする。】」   「親方様。 織田軍は籠城との報が有ります。」   「…。」   義元は暫く黙ると言い放った。   「信長はきっと来るよ。」   『僕も思ってるから』  
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