蜂谷桂介

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大学へ行っても、授業は全く耳に入らなかった。 今日の授業が終わった後にそのまま戸子中学へ向かえば、 午後5時過ぎには到着できる。 そこで6時まで待とう。 多少不審に見えるかもしれないが、どこかで時間を潰してから行くなんて余裕は、今の俺の心になかった。 今後の予定を定めると、少しばかり冷静さを取り戻したような心地がした。 そうすると、頭をよぎるのはテケテケの話。 事件はテケテケの呪い? そんなもの、はっきり否定できる何かがほしかった。 ――あの人に聞いてみるか。
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