すいみん
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「寒い」 黒猫を抱き石油ストーブの前に陣取っている少年が呟いた。 「…暑いんだけど。」 どこからともなく聞こえた声。 「何だよー。 お前寒いの苦手なんだろー?」 少年は口を尖らせながら、自分の腕の中に――黒猫に問うた。 「僕は君と違って毛皮を着てるんだ。こんな風にされなくても寒くなんかない。」 黒猫はふぅとため息を吐きつつ少年を見上げる。
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