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「あ、じゃあさ、ラインで連絡取りながら、みんなで同時進行するとか、どう?」
「みんな? て、翠里も『マイちゃん探し』の勝負するって事?」
「ううん。私は杏子の見てるだけで良いよ。二人が迷った時に、聞かれた質問を答えるだけ。
て言っても、私も『マイちゃん探し』見た事ないから、大した助言は出来ないけど。」
それでどうかと聞かれて、他に案の浮かばない二人は、翠里の提案に乗った。
ラインで連絡を取り合っていれば、一緒にやっているような感覚でゲームが出来る上、ズルも出来ないと笑い合う。
それで決定し、学校が終わると、すぐに三人は帰宅した。
杏子は翠里を連れて帰宅し、パソコンを起動してゲームを開いた。
その間に翠里が、ラインから省二を探して通話する。
すぐに省二が出て、ゲームのダウンロードをしているから少し待ってくれと言われた。
『そうだ、勝負なんだから、杏子も最初っからやれよ。』
「あ、忘れてた。ごめんごめん、もうコンティニュー行っちゃってた。」
画面越しに省二が言い、それに杏子は笑って謝る。
やっぱりな、と省二が呟いて、翠里は二人のやり取りにクスクスと笑った。
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