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近くに遊べるようなカラオケやゲームセンターもないので、杏子はよくインターネットでゲームをダウンロードして遊んでいた。
そのゲーム探しの最中、柏樹町という文字を見て、興味を持ちダウンロードしてみた。
ゲームをやり進めていくと、ゲーム内の町並みが、杏子の住んでいる柏樹町そのままだった事に驚いた。
直ぐさま翠里に教えてやろうとスマホを見た時、もう時間は深夜0時を過ぎていて、杏子は諦めてそのまま眠りに就いた。
そして今日、学校で翠里に会うと、すぐに『マイちゃん探し』の話をした。
「今日、学校終わったら、一緒に帰って家でやらない?」
「イイね、面白そう♪」
杏子の見つけたゲームを、よく二人で一緒にやっていた翠里は、二つ返事で頷く。
やり始めたばかりで、まだ謎だらけのゲームの話をしている内に、チャイムが鳴ってホームルームが始まる。
退屈な授業が終われば、二人でゲームが出来ると思い、杏子はいつもより上機嫌で席に着いた。
そして休み時間になる度、杏子は翠里の席に行き、ゲームの話をする。
「それで、『マイちゃん探し』って、具体的にどんなゲームなの?」
「なんかねー、殺人事件の被害者の、女の子を探すみたい。」
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