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こんな田舎町で、男子が女子の家へ遊びに行ったら、あっという間に付き合っているのではないかと、噂になる。
それだけ話題に飢えているという事だが、田舎な分、情報が回るのも随分と早い。
それを分かっている省二と翠里は、噂など全く気にしない杏子に諦めるよう言う。
「じゃあ、こういうのはどうだ? 俺と杏子で、どっちが早く『マイちゃん』を見つけられるか、勝負だ。」
「あ、それイイ! 面白そう!」
二人が別々にゲームをやる口実として、省二が勝負を提案し、杏子はそれに喜んで頷く。
その際、翠里が杏子に助言するのは禁止とされた。
「それじゃ、翠里とゲーム出来ないじゃん!」
「翠里が手伝ったら、完全に俺の負け決定だろ! お前が翠里に知恵借りるんだったら、俺にも翠里貸せ!」
「…私、そこまで頭良くないんだけど…」
二人の言い合いに、翠里が苦笑して呟くが、二人は自分たちより頭が良いからと、翠里の取り合いをする。
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