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1章 駅 (その2)≪改訂.2014.4.8.≫
1章 駅 (その2)≪改訂.2014.4.8.≫
韮崎駅の近くの山々や丘(おか)には、雨に洗われたばかりの、濃い緑の樹木(じゅもく)が、生(お)い茂(しげ)っている。
遠い山々には、白い霧(きり)のような雲が満(み)ちている。
「おれって、やっぱり、田舎者(いなかもの)なのかもしれないな。
東京よりも、この土地に、愛着があるようなんだからね」
照(て)れわらいをしながら、信也(しんや)は純(じゅん)にいった。
「おれだって、こんなに空気のいい土地なら、住みたくなるから、
信(しん)が田舎者ってことはないよ」
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