猫が一匹居りまして

4/4
12426人が本棚に入れています
本棚に追加
/849ページ
「何となくで蹴らないでよ!」 「何の用だよ優臥」 「無視しないでよ」 こいつは黒瀬 優臥(くろせ ゆうが)、一応俺の親友だ。 今日はいつもいるハーレムメンバーがいないみたいだ。 そのほうが俺としてもありがたい。 こいつはかなりの高スペックだ。 ぶっちゃけ蓮夜以上の。 何でこいつは俺に話しかけてくるんだろーか? 逆の立場なら絶対話しかけないけどな。 「別に用なんか無いけど。 霧を見つけたんだ、一緒に学校に行こうとするのは普通でしょ?」 「あーそっすか」 「すっごい棒読みだね……」 「なにつっ立ってんだよ優臥。 先行くから着いて来るなよ」 「だから待ってって! ん?何だ? のわぁ!?」 突然優臥の周りが光った後、優臥の足元に光る円があった。 わーすっごい綺麗な魔法陣だー。 勇者召喚かよ。 いつかされるって聞いてたけど、本当にされるとはな。 俺には関係ねーしいいか。 あれ? でも師匠が言うには俺も絶対巻き込まれるって言ってたような…。 だから死なないように鍛えるって言ってたような…。 俺には剣術、銃術、拳法、暗殺術、乗馬、観察眼、殺気の捉え方出し方などの師匠がいる。 マルナさんという鬼畜幼女が、拳法と剣術(レイピア限定)を教えてくれた。 そして、リュウヤさんというイカれ快楽主義者がそれ以外を、14歳まで教えてくれた。 その教えを守って今でも毎日訓練している。 おかげでこの世の武器なら大体使える。 だから平和な日本では敵が全くいない。 世界だとわかんないけど。 っと、話を戻そう。 師匠が言ってることが全て事実なら......俺も巻き込まれるの確定じゃね? 「霧も一緒に来て!」 イケメンに足を掴まれました。 「離せ! 絶対に嫌だ! 何で俺がテメーに巻き込まれなきゃならねーんだ!!」 「大丈夫だよ。 霧はオレより強いでしょ。 だから…一緒に逝こう」 あり得ない程の力で引っ張って来やがる。 何時もなら力で負けることなんて絶対ねーのに…...何故だ! 必死に踏ん張っていると、突然目の前に猫が現れ。 俺を蹴り落とした。 「あっ、 ふざっけんなこの糞猫がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 猫がトラウマになりそうだ。
/849ページ

最初のコメントを投稿しよう!