2 に 二

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『お前が猫と歩んだ道は  やがて誰かを救うだろう  その足跡に導かれ  罪無きモノがさ迷わなきよう   お前は務めを果たしたのだ』 『お前が手に持つその傘は  お前が愛した者へ帰るとき  地図へと換わるだろう』 少女と猫がそれを読むと 傘は少女の手を離れ くるくる回りふるふる震え しゃらりと光って二人を包みました 思わず瞑った目を開けて 歩いた道を振り返る二人の目には 蒼いセカイにすうっと光る 一本の白い道がありました その道の両端には 傘と同じ赤の花がたくさん咲いて 遠くの光へ誘うのでした
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