1 いち 一

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彼女が進むは久遠の道 遠い長い終わりない道 彼女と猫の他に このセカイを歩むモノは居ません それは彼女が選んだことです それは誰かが与えたものです 彼女は笑って歩きます 涙を流して歩きます しらしらと青い川が流れています 白猫はそおっと水を掬って飲みました 甘い甘い水でした 彼女も喉が乾いていました 傘を脇において 水を掬おうと手を伸ばします きらきら水が誘っています 彼女の指先が川のなかへ潜ってゆきます 川はぱきりと消えました そこは元通り なにもなかったよう 彼女はひっそり笑っています そして一人と猫は歩きます 彼女の姿が遠くなると川はまた 現れるのでした
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