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出発してから、何ヵ月かが過ぎた。
真っ直ぐな一本道の先に大きな山のような物が見えてきた。
「然!あの山登るのか?」
「多分ね」
「面倒くせぇな」
「じゃあ、少しこの山の麓で休んで。それから、一気に山頂まで行きましょう」
「そうすっか」
俺は、ため息を一つ付いた後、そう言った。
山の麓で休憩を取った後、二人は勢いよく山頂を目指して、駆け上った…つもりだったが…。
「うわぁ~」
然が、声のした方を見ると、闘の姿はなく、そこには、大きな穴が開いていた。
然は、穴の中を覗き込んで、闘を呼んだ。
「おーい、大丈夫ですか?」
「つ、…痛てて……」
「私も、今そちらに行きます」
「気を付けろ!そんなに高さはないが不意に下に落ちるとダメージがキツイぞ!!」
然は、底?に降り立った。
ストッ
「3メートル程ですか。決して深いという程の穴ではないですね…」
「それにしても此処は何処だ…?」
「貴様ら何者だ?どうやって此処に入った?」
「すみません。誤ってあそこから落ちてしまって…」
然は、天井?の穴を指差した。
「何っ?天井が壊れただと…。一大事だ…」
突然二人の前に現れた男は慌ててどこかへ行こうとした。
「此処は一体何なんだ?」
俺は思わずその男に訊いた。
男「此処か。此処は魔羯宮だ!坑道十二級のな!!」
闘「それって、もしかして、あの『太陽の間』があるっていう、あの坑道十二級の事か?」
男「貴様ら!あの薬を狙ってやって来たのか!?」
闘「そうとも…俺たちが必ずそいつを頂くぜ!」
男「バカな!貴様らごとき、一番最初の宮で終わりだ!」
然「もしかして、此処は一番最初の宮ではないと…」
道「そうだ!私はこの十二級全体を見守る道番(どうばん)だ!そして、入り口は遥か向こうにある。もう一度あの穴から外へ出て、下の入り口から入り直すんだな!!」
闘「何故、お前の言う事を聞かねばならん?!」
然「まぁまぁ。じゃあ、そうさせて頂きます。入り口はすぐわかりますか?」
道「あぁ。しかし、第一の宮を守る宮番(ゾディアック)も相当強いからな…せいぜい注意しな。まぁ、貴様らじゃ順番通りに部屋を通って此処まで来るのは無理だろうがな!」
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