第二章 白羊厩の戦い-早洗濯対決!?-

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「貴様ら、俺の部屋に何しに来た?」 「あなたが、ここのゾディアックですか?」 然は、その男に尋ねた。 「あぁ、そうだ。俺がこの白羊厩のゾディアック、シープ様だ!」 「羊だからシープか。単純だな。しかし、おめぇそこで何してんだ?洗濯でもしてたのか?」 シープは畳んでいた洗濯物をきちんと揃えて積んだ後こう言った。 「貴様らもやるんだよ」 「はぁ?」 「どういう意味ですか?」 闘たちは、シープに尋ねた。 「お前らこの部屋の先に行くつもりなんだろ!だったらお前らもやるんだよ。ここでの勝負は、洗濯勝負だ。どっちが早く洗濯して、干して、畳めるかだ。さぁ、どうする?勝負するか?」 「はぁ?洗濯勝負だぁ?バカらしい。そんな事できるか!?」 「お前はどうする?」 「私が、この勝負引き受けましょう」 「本気かよ、然」 「それで、どうすればいいんですか?」 「まず、この部屋の床をそこのタオルを何枚使ってもいいから、俺は左半分、お前は右半分をきれいに拭く。そして、それらを俺は左の、お前は右の洗濯機を使って洗う。そして洗った後、干して乾かした後、丁寧に畳む。これが早く出来た方が勝ちだ。但し、俺はお前らが来る前にだいぶ拭いちまったがな…ハハハ…」 闘たちが何かをいう前に、シープは、更に話を続けた。 「特別に良い事を教えてやろう。実は右の洗濯機は注水や排水は出来るが動かない。それをお前たちの武術を使って(つまり、水面に波を起こして洗うとか)も反則とはしない事にする。それは乾燥に関しても同様だ。但し、乾燥機はお前らの分はないぞ。外に物干し台はあるがな。果たして外に干してて俺に勝てるかな?用意がいいなら始めるぞ…ドン!」 「あっ」 「ズルいぞ、貴様!」 「特別に、床拭きは二人でもいいぞ!」 「闘、悪いけど拭くのを手伝ってくれない?」 「あぁ、いいよ。しっかし、アイツ、俺たちが来る前からだいぶ拭いてたんだろ。明らかにズルいだろ!」 「とにかく、早く拭きましょう!!!」 「おぅ!」 30分後 「俺はもう拭き終わったぞ。こいつらを洗濯してしまえばほぼ終わりだ!」 しかし、10分後 「ありがとう、闘!」 「こっちも何とか終わったぜ!」 「バカな、そんなに早く終わるはずは…。」 ピーピー… シープの洗濯機の音が鳴った。 「こっちはもう洗濯も終わりだ。後は干して畳むだけだ。お前たちは負ける!!」
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