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昇太を間仕切り替わりに挟んで歩く俊と美愛はお互いを意識している。
「ごめん…昨日は……。」
俊が聞こえるか聞こえないか分からないぐらい小さな声で呟いた。
「うん。」と美愛が返事をして会議室に入った。
会議室に入って早々にグループ別に別れ移動。
装置に乗り込みバーチャルの世界に浸る。
俊は初めて入るバーチャルの世界に感動しつつ土の上を歩いた。
全員がバーチャルの世界に入ると博士が現れ皆を手招きする。
「バーチャルの空間は簡単に書き換えられる。地面の設定は今は土だが、海にも砂にも変更できる。」
説明が終わると皆自由に行動した。
二日目はあっという間に終わり
いよいよブラックインベーダーと戦う。
三日目。時刻は午前七時。
会議室は緊張に包まれていた。
本部長がマイクを握ると乾いた口を開いた。
「皆、すまない!」
いきなり頭を下げる。
「昨夜、ブラックインベーダーに作戦を気付かれた。ブラックインベーダーは防御反応を示し、防御対策を講じてきた。
皆はブラックインベーダーの核、本体と戦う前に三回戦いをしてもらう。三回で二回勝った方の勝利。勝てば南明日町は守られ、負ければ町を破壊するというルールで合意した。」
「合意?」
「合意ってどうゆうことだよ!」
「敵と交渉したのか?」
次々疑問の声が湧き上がった。
「敵はルールと戦闘内容を提示してきた。提示内容に従わない場合は町を潰すと。」
「脅してきたのか……。」
「すまない。交渉の余地はなかった。」
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