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「あっ、そーいえば! 次の授業ってなんだっけ?」 「体育だろ?」 「あ、だいちゃん、 また体操着忘れたの?」 体育か... 「おう!!」 「そんな大きい声で言うなよっ」 ひかるくんがガハガハ と大笑いし始めた 「なんだよーっ、 とりあえず俺取りに行ってくるわ」 寮に住んでてよかった、 なんて思いながら 部屋に向かう 「よし、着替えるか」 女ってバレないよーに、 胸にさらしを巻いて その上から体操着を着る。 かれこれ、こんな生活を 一年続けられた 自分がすごいと思う。 「だいちゃーん!!!」 玄関のほうから、 いのちゃんの声が聞こえてきた 「ふぁーい!」 そう、 いのちゃんは俺が 体操着を忘れるたび寮に 俺を迎えに来てくれるのだ 「だいちゃん、 やっぱり小さいね」 俺の体操着姿を見て一言 「なんだとっ?!」 「いやだから、せいちょー しないなって意味だよ」 「ちがうもん!俺がせいちょー しないんじゃないよっ、 体がせいちょーしないんだよっ!」 むぅ、と俺が膨れると 頭をくしゃくしゃと 撫でてきた。 「だいちゃんは、 そのままでいてね」 もー意味わかんない、
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