四季うつり

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桜大は、今中学へ上がったばかりの十三歳。 この村で生まれ、育ってきた。 都会からは遠く離れ、情報も流行もほとんど届かない片田舎だが、桜大はこの村が好きだった。 自然豊かなばかりではなく、そこにある神秘。 神様が、確かに 「生きてそこにいる」と感じる。 それが、桜大はたまらなく好きだった。 小さい頃、身体が弱かった桜大は、他の子どもたちと遊び回ることができなかった。 その代わり、一人遊びの達人だった。
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