Re.花籠

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                V字に並んだ白い鳥達が 見えない手を繋いだまま 水面のすぐ上を飛んでいって 丁字の橋げたをすり抜けた 穏やかな川は微かに夕日の色 いきているということを 私なりに考えてはみるけれど 春の空とおんなじで 遠くが霞んでわからない いきているということは この世とあの世の境目を 橙の水面すれすれを 飛んでいるようなものだと 乗るはずだった電車を見ながら うそぶいてみる 周りが変わっても 私は何も変わらなかった 今年もアスファルトの上を 小さな花びらが転がっていく きっと花の名前はわからない わからないのだ                
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