序章『漏洩』

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「・・・流石だ」 「理解が早くて助かる」 「この紙に書かれている文を読めば、裏切り者がどんな情報をクロノスに渡していたか分かるはずだ」 「クロノスの存在を完全に消すことが出来るのは、軍の中でも位が高い人物に限られてくる」 「そんな奴が持っている国防に関する重要な情報を、クロノスのような死の商人が手にすれば―」 「それを単なる貴重な情報としてでなく、“商品”として扱う可能性が高い」 「今回は商人から裏切り者に関する情報を聞き出すと同時に―」 「クロノスを抹殺して、機密情報の漏洩を防ぐというのが依頼内容となる」 「ウィリアム、引き受けてくれるか?」 男が尋ねた。
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