プロローグ

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* そして、変わらない私は時を超す。 東北では、桜が舞い散る季節。 ゴールデンウイークが始まる週の一つ手前。 4月3週の金曜日。 気まぐれで行われた席替えで、私は米沢美羽の後ろの席になった。 彼女は軽く「よろしく」と言った。 私は緊張気味に「え、あ、うん。よろしく」と言った気がする。 あえてベタな表現を使わせてもらおう。 なんでも無いこの挨拶から、私達の物語が始まったのだと。 後になって、思い返すーーー。
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