プロローグ

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そんな日常はもうごめんだ。 ただでさえ私は被害妄想をするような人間なのだ。 だからこそ、高校の入学を機に変われる為のきっかけを模索した。 そして、高校デビューという初歩的な。 でも、失敗すれば二度と変わることが出来なくなるかもしれないという一つの賭けを思い浮かんだ。 まぁ。 入学式の日にいきなりそれを実行する勇気もタイミングもない訳で。 式の最中ならまだしも、教室に帰って来てからでも、私を含めて皆ガチガチに緊張しているというのに。 それは単なる自殺行為だ。 一人だけ、携帯電話をマナーモードにし忘れて目立ってしまった可哀想な男子がいたのだけれど…。 彼の二の舞にはなりたくないと思う。
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