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この時の私はまだ彼女の名前を知ってはいなかった。
ただ、とにかく。
容姿といい、雰囲気といい。
彼女のその存在感は特別な物に思えた。
私には無い物をあの子は持っている。
あの子が視界に入った時から、私は僅かながらも憧れを抱いていたのかもしれない。
ーーーー友達になれたらなぁ。
引っ込み思案な子供にはよく思うことだろう。
そして、そういう子に限って自分からコミニュケーションを取りに行こうとするのを躊躇うだろう。
私は、その部類だ。
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