プロローグ

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 「あぁ!!また失敗だ!!」  カビの生えた壁  何らかの液体が溢れている床  薄暗い部屋の中  一人の男がぶつぶつと呟く  ここは実験所  街から離れた山奥にある  独りの科学者が自分の実験のために作った実験所  勿論訪れる者などいない。  始めは薄気味悪がっていた人達も  今となっては科学者のことなど忘れている。  「何故!?何故だ!!何故出来ない!!!」  独りぼっちの科学者は独りで叫ぶ  そして手に持っていた液体を床に投げつける  「どうして…………どうして出来ないんだ……」  科学者が倒れ込んだ  地面では得体の知れない液体と科学者の眼から出た液体が混ざる  独りぼっちの科学者  やがて時が立ち  独りぼっちではなくなる
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