はじまりは音もなくやってくるものだ。

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その後は松坂先生とわかれて、俺は寮に帰ることにした。 やっぱり松坂先生の言ったとおり疲れていたんだろう。凄く眠たい。 「くぁ…ねむ。」 自分の部屋に入り、眼鏡をとって机に置く。 そのまま寝ようかと考えたが、夜に眠れなくなるからやめた。 今日も昨日も本当に色々あったな。 転校生はくるわ、騒がれるわ、昼飯忘れるわ、エロい攻撃にもあうわ、もう考えるだけで溜息がでる。 俺の癒しはないのか……ないな。 まぁ一つあげるとするならば弟だな。ブラコンだからな。 翔は俺を嫌っているけど、可愛い弟だと思ってるし、優は素直でいい子だ。 弟の事を考えると顔が自然と緩んでくる。 俺はソファーに寝っ転がって、重たい瞼を必死に開けようとしたが、それは叶わず、すぐに寝てしまった。 どうか、平穏な日常が続きまように。 俺はまだ意識がある間そう願った。 それは叶わないと知るのはもう遠くない未来のことです。w
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