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裁判所を出てから、警察官の男の人に向かって頭を下げた。
「大変お世話になりました」
「頑張りな」
警察官の男の人の親切心が私の暗闇に明かりを灯してくれた。
彼の一言一言が、胸に衝動を与えた。
私は深く感謝をあらわにし、裁判所を後にした。
家に帰るまでの道で、私は裁判に勝った少年に出会った。
私は少年の笑顔を見て、涙腺が出た。
しかし私は「堪えろ」と胸に問いかけ、無言で通り抜けようとした。
すると少年が一方的に話しかけてきた。
「君の家族、皆殺しちゃってごめんね」
私は拳に力が入るが懸命に抑えた。
相手にするな、と自分の中の人格が拒否反応を示したので、私は無視して通ろうとした。
しかし、私は彼にどうしても聞きたいことがあった。
私はつい、足を止めた。
「なんで、僕の家族を殺したんだ」
私は力んだ口調と無理矢理作った酷い顔で、少年に向かって言うと、私を嘲笑うようにして、述べた。
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