3人が本棚に入れています
本棚に追加
背後からは、甲高い少年の声が聞こえる。
私は何度も手を出そうとしたが、必死に抑えた。
私はそれから、小さな公園に行った。
そこは丁度、桜が満開で希望を描いているようだった。
私にとっては不愉快な事であったが、私は小さい頃を思い出した。
数年前の春――この公園に家族で訪れた。
本来は大きい公園で花見をする予定だったが、競争に負け、仕方なくこの公園でやる事になった。
今思い出すと懐かしい、と私は独り言を呟いた。
だが、その思い出は自分自身の心に更なるダメージを与えた。
私は、幸福を考えたくなかった。自分がマイナスになっていく事に私は、冷笑を浮かべた。
惨めな私を鏡で見たとき、何故かとてもスッキリした。
闇に翻弄される自分に対して、再び冷笑を浮かべた。
最初のコメントを投稿しよう!