窮鼠

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ここは東京、ほんの1年前までは日本の首都だったところ 深刻な少子化による大幅な人口減少、 企業優先の安全基準、 利権に群がる官僚、 問題を先送りにする無能な政治家や、 ノーと云うだけで代替案が出てこない評論家… 沢山の問題を抱え、その事に目をそらし続ければ、日本という国が嫌いな日本人が増え、唆されて国を売る 元は首相と呼ばれた人間でさえ…である こうなってしまえば、国家としての体(てい)は崩れ、友好的であった国の人でさえ、不信感を覚える 安全保障条約などと云うものはギブアンドテイクで、 相互の国家が正しく機能していてこそ役に立つものであり、普段の付き合いを蔑ろにし、 都合の良いときだけ引き出して 『助けてくれ!』 なんて云うのは虫のいい話で… そう…日本という国は崩壊、今は大国の統治下に置かれている これまで培われてきた技術、歴史や文化などすべて管理され、大国にとって都合の悪い思想は悪しきものとして排除 言論も統制され、データベースは改竄とやりたい放題 まるで、大昔から大国の一部で、日本という国など存在さえしていなかったのだと云うように… そして、それに抵抗したものを国家に対する反逆者として次々に駆逐され、現在に至る
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