窮鼠

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俺の名前は箱崎薫(ハコザキカオル)、奴らが欲しいのは俺の<ナマクビ> 奴らから、サイバーテロリストで革命思想集団の最重要人物と位置付けられている俺の首には、多額の賞金が掛けられている <DEADorALIVE> 生死は問わない!と大きく表記され、生け捕りにしなくても本人だと確認出来れば賞金が出るのだそう 仲間も同様の賞金が掛けられ、ゲットしたという証明の為に<ナマクビ>を採られ、何人もが首なし死体となった 戦国時代や幕末じゃあるまいし、<ナマクビ>で捕獲を証明するなんて…と、1人目の犠牲者が出たときには、マスコミも 『やりすぎ!!』 ではないかと話題になった だが、辛辣に当局を批判したコメンテーターは反逆者として糾弾され、 報道した放送局も潰されてしまった為、その後同様の首なし死体が発見されても 『指名手配犯が捕獲されました』 としか報道されなくなってしまった 逆に、たった一度の<ナマクビ>報道が、ハンター達を煽ってトレンドとなり、 賞金よりも首狩りというゲームを主目的とするものまでが現れた 最早、従うか死かの二者択一しかなく、一億人を割り込んだ日本国民の殆どは、 飼われた羊が毛を刈られるように身包みを剥がされても、 飼い主の食事となるために同胞が首を飛ばされても、 大人しく傍観を決め込んでいた
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